Excel管理表でバックアップが見つからない原因。専用フォルダで整える手順

Excel管理表でバックアップが見つからない原因と、専用フォルダで整える方法のアイキャッチ画像 バックアップ・復元

導入

「先週のバックアップから復元したい」と思ってバックアップを探したら、共有フォルダの「バックアップ」「backup」「BK」「予備」と複数のフォルダに似たファイルが散在していて、どこに何があるか分からない。個人PCに保存している人もいた――こんな場面はありませんか。

これは整理整頓不足ではなく、バックアップを置く場所が決まっていないことが原因です。本記事では、業務ごとに「backup」専用フォルダを1か所に決めて、復元が必要なときに即座にバックアップを見つけられる状態にする手順をまとめます。

この記事で解決すること

項目 内容
解決する課題 バックアップがどこにあるか分からない
主な原因 保存先が人によって違う
解決方法 バックアップ専用フォルダを作る
対象業務 部門共通の管理表全般
対象人数 2〜30人
難易度 ★☆☆☆☆
作業時間 10分
用意するもの 業務フォルダ/関係者の合意
効果 復旧時に探しやすい
向かないケース 個人だけの一時メモ

業務フォルダ直下に「backup」フォルダを1つ作り、保存先を1か所に統一すれば、復元時の探索時間がゼロになります。

なぜその管理表はうまくいかないのか

  • バックアップを置く場所がファイルや担当者ごとに違う
  • 「とりあえず保存」で個人PCに置きっぱなしになっている
  • 共有フォルダの中でも「バックアップ」「backup」「BK」と複数のフォルダ名が混在
  • アクセス権が編集者にしか開かれておらず、他の人が復元できない
  • 古いバックアップが整理されず溜まりすぎている

担当者の整理癖ではなく、バックアップフォルダの場所と名前が決まっていないことが原因です。見直しは、業務フォルダの直下に「backup」フォルダを1つ作るところから始めます。

完成イメージ

直す前 — バックアップが分散:

(共有サーバー)
  営業部共有/
    バックアップ/        ← 鈴木が作った
    案件管理/
      backup/             ← 田中が作った
      BK/                  ← 山田が作った
  鈴木個人PC/
    予備/                  ← 鈴木のローカル保存

→ 復元時にどこを見ればいいか分からない。

直した後 — 業務フォルダ直下に統一:

営業部共有/
  01_月次報告/
    backup/                ← ★ ここに統一
      README.txt
      20240515_1330_月次報告_2024年05月_鈴木.xlsx
      ...
    archive/
  02_売上管理/
    backup/                ← ★ ここに統一
      README.txt
      20240515_0900_売上管理_2024年05月_田中.xlsx
      ...
    archive/

業務ごとにbackupが1つだけ。復元時はそこを見れば必ずある。

改善手順

ステップ1. バックアップ専用フォルダを作る

業務フォルダの直下に「backup」フォルダを作ります。

操作: 各業務フォルダ(例:「01_月次報告」)の直下に「backup」というフォルダを新規作成する。名前は半角小文字で全業務統一。

記入例:

01_月次報告/
  backup/        ← これを作る
  archive/       ← 既存

✗悪い例: フォルダ名を「バックアップ」「BK」「予備」と人によって変える → 検索でヒットしない ◎良い例: 全業務で「backup」に統一 → 検索一発で見つかる

ステップ2. 対象ファイルごとにサブフォルダを切る

backupフォルダの中を、対象ファイル単位で整理します。

操作: バックアップ対象ファイルが3つ以上ある業務では、backup直下にファイル名ベースのサブフォルダを切る。1〜2ファイルならフラットでOK。

記入例:

ファイル数が少ない場合:

01_月次報告/
  backup/
    README.txt
    20240515_1330_月次報告_2024年05月_鈴木.xlsx
    20240515_0930_月次報告_2024年05月_鈴木.xlsx

ファイル数が多い場合:

03_顧客管理/
  backup/
    README.txt
    顧客台帳/
      20240515_1700_顧客台帳_鈴木.xlsx
    取引先マスタ/
      20240515_0900_取引先マスタ_田中.xlsx
    商品マスタ/
      20240515_1000_商品マスタ_山田.xlsx

サブフォルダを切ると、対象別の保管期間管理がやりやすい。

ステップ3. アクセス権を関係者全員に開く

復元時に誰でも触れるよう、アクセス権を広く設定します。

操作: backupフォルダのアクセス権を業務関係者全員に「閲覧可」、業務担当者に「編集可」にする。

記入例:

フォルダ 編集権限 閲覧権限
01_月次報告/ 経理部メンバー(5名) 全社員
01_月次報告/backup/ 経理部メンバー(5名) 経理部メンバー+営業部リーダー
02_売上管理/backup/ 営業部メンバー(10名) 営業部メンバー+経理部

復元担当者が異動・休暇でも、副担当が代理復元できるアクセス権設計にする。

✗悪い例: backupフォルダを個人PC専用にする → 担当者休みの日に復元できない ◎良い例: 共有フォルダの業務フォルダ配下に置く → 関係者誰でも復元判断ができる

ステップ4. 古いバックアップの整理ルールを決める

backupフォルダが肥大化しないよう、保管期間と削除ルールを決めます。

操作: README.txtに保管期間と削除担当を明記する。

記入例:

README.txt の内容:

# このbackupフォルダのルール

## 役割
業務「月次報告」の編集前バックアップ置き場です。
ファイル編集前にコピーを作成して、ここに置きます。

## 命名規則
YYYYMMDD_時刻_元ファイル名_氏名.xlsx
例: 20240515_1330_月次報告_2024年05月_鈴木.xlsx

## 保管期間
30日(月末に古いものを手動削除)

## 削除担当
経理部 鈴木(月末最終営業日)

## 復元手順
1. 復元したいバックアップを選ぶ
2. 親フォルダ(01_月次報告/)にコピー
3. ファイル名を元の名前に戻す
4. チャットで「復元完了」を関係者へ通知

## 問い合わせ
経理部 鈴木(内線1234)

READMEがあれば、誰でも整理ルールと復元手順が分かる。

ステップ5. ルールを表の中に書き残す

backup運用ルールを対象ファイル内にも記載します。

操作: 対象ファイルの先頭シート「バックアップルール」に、専用フォルダの場所と命名規則を記載する。

記入例:

シート全体:

## バックアップ保存先

【場所】(業務フォルダ)/backup/
【フルパス】\営業部共有\01_月次報告\backup\
【命名規則】YYYYMMDD_時刻_元ファイル名_氏名.xlsx
【保管期間】30日
【README】backup/README.txt に詳細記載

【復元手順】
1. backup/ から復元したいバックアップを選ぶ
2. 親フォルダにコピーし、ファイル名を元の名前に戻す
3. 復元完了をチャットで通知

最終更新: 2024-05-15(鈴木)

ファイルから運用までの一連の流れがファイル内で完結する。

実務での注意点

  • 個人だけの一時メモにbackup運用は不要です。重要データを持つ業務ファイルに絞ります。
  • backupフォルダのアクセス権を絞りすぎると、担当者休みの日に復元できなくなります。閲覧権限は広めに、編集権限は絞るのが基本。
  • 大容量ファイルが多い業務では、backupフォルダのストレージ容量を確認します。月30バックアップ×100MBで3GB消費するため、ストレージ管理者と調整が必要なことがあります。
  • backupフォルダの保管期間を超えたバックアップは、削除前に「削除予定リスト」を関係者に共有してから削除します。突然消えると不安を生みます。
  • クラウドストレージ(OneDrive、SharePoint、Google Drive)では、バージョン履歴機能を併用するとさらに復元しやすくなります。バックアップフォルダはそれを補完する位置づけにします。

まとめ

バックアップが見つからない原因は、保存先が人によって違うことです。業務フォルダの直下に「backup」専用フォルダを作り、対象ファイル単位でサブフォルダを切り、アクセス権を関係者に開けば、復元時に1か所を見るだけで済みます。

次にやることは、自部署の共有フォルダで「バックアップ」「backup」「BK」「予備」を全文検索し、何種類のバックアップ場所があるか数えることです。3か所以上あれば、本記事の集約効果が大きく出ます。あわせて、バックアップを取る運用は作業前にバックアップを取る手順、命名統一はYYYYMMDDで揃える手順、復元手順は復元手順を決める手順も参考になります。

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